妊娠中の病気
2017年04月24日更新 2016年12月09日公開

妊娠中期、後期にあらわれる妊娠性皮膚掻痒症とは

妊娠の中期から後期にかけて感じるかゆみは妊娠性皮膚掻痒症の可能性があります。妊娠性皮膚掻痒症とはどのような症状があらわれるのか、また、原因や治療法について、ドクター監修の記事で解説します。

妊娠をすると身体にさまざまな変化がおこるため、妊娠時特有の症状に悩まされることがあります。特に妊娠中期からは、発疹はあらわれていないものの、全身がなんとなくかゆいといった症状がでてくることもあるかもしれません。このかゆみの原因は、妊娠性皮膚掻痒症の可能性があります。妊娠性皮膚掻痒症とはいったいどのようなものなのか、何が原因なのか、詳しく見ていきましょう。

妊娠性皮膚掻痒症とは

妊娠性皮膚掻痒症(にんしんせいひふそうようしょう)とは、さまざまな身体の変化がおこる妊娠中にあらわれる肌トラブルのひとつです。強いかゆみが全身でおこりますが、特に妊娠中期から後期に強いかゆみがあらわれることが多いとされています。

妊娠性皮膚掻痒症の症状は

妊娠性皮膚掻痒症の症状としては、皮膚の表面に発疹などはみられないのですが、全身がムズムズするような感じがしたり、チクチクと何かに刺されているような感じがしたりするのが特徴です。多くの場合かゆみは、分娩後24時間以内におさまるといわれているのですが、かゆみが我慢できずに掻きむしってしまえば、発疹があらわれたり、ぶつぶつができゴワゴワとした皮膚になったり、色素沈着がおこったりするおそれがあります。

妊娠性皮膚掻痒症の原因は

妊娠性皮膚掻痒症の原因として考えられているのは、妊娠にともない環境が変わっていることや皮膚が乾燥していることです。妊娠をすると、女性ホルモンの分泌量が増え男性ホルモンとのバランスが変わってきますので、乾燥しやすくなっているとされています。また、遺伝的な要因や、糖尿病や肝疾患、悪性リンパ腫、慢性腎不全、精神神経疾患などの病気が原因となっている引き起こされてる可能性もあるそうです。

妊娠性皮膚掻痒症の予防法

妊娠性皮膚掻痒症を予防するためには、肌が乾燥しないように対策を行うことが一番とされています。特に冬場などの乾燥しやすい季節は、室内の湿度に十分に気を配り、必要に応じて加湿をするなどの対策が必要です。また、妊娠性皮膚掻痒症は、かゆいところを掻きむしってしまうことで発疹などがあらわれますし、かゆみが増してしまうなど症状が悪化する傾向にあります。そのため、妊娠性皮膚掻痒症の原因のひとつとされている肌の乾燥をしないよう、肌を保湿するためのケアも重要です。

妊娠性皮膚掻痒症の治療法

妊娠中は、胎児へ悪影響を与えてしまうおそれがあるため、薬の使用には制限があります。しかしながら、妊娠していても使用が可能なかゆみを抑える薬はありますので、かゆみが我慢できなくなりひっかいてしまうまえに、医師の診察をうけて薬の処方をしてもらうことが大切です。

妊娠性皮膚掻痒症と間違えやすい病気

妊娠性皮膚掻痒症と間違えやすい病気として、「妊娠性痒疹」と「多形妊娠疹(PUPPP)」があります。妊娠性痒疹と多形妊娠疹は、どのような症状があらわれるのかを解説していきます。

妊娠性痒疹とは

妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)とは、妊娠しているときに、手足や身体のあらゆるところで部分的にあらわれる発疹のことです。原因はいまだにはっきりと解明されていませんが、初めての妊娠のときよりも2回目以降の妊娠のときに症状があらわれることが多いとされています。妊娠3~4か月から徐々に発疹が表れ始め、そこから出産するまで続くことも多いようです。発症する割合は100人に1人程度と考えられています。

妊娠性痒疹の症状は

妊娠性痒疹の症状としてあらわれる発疹は、おおむね1cm以下で、円形や楕円形、多角形などさまざまな形で皮膚を盛り上げて強いかゆみを引き起こします。初めは部分的な発疹だけなのですが、次第に身体全体へ発疹があらわれ、ひどい時にはかゆみで眠ることができなくなってしまうこともあるそうです。眠らないことによるストレス、さらに眠ることができたとしても、その間に無意識で血が出るほど掻きむしってしまうおそれもあり、精神的にも肉体的にも大きな負担となってしまいます。一般的には、出産後数日で発疹はおさまることが多いです。

妊娠性痒疹の治療法

妊娠性痒疹の原因は分かっていないため、対症療法として薬によってかゆみを抑えるといった処置が行われます。基本的には、ステロイドの塗り薬を使用しますが、症状がひどくなってしまえば、ステロイド薬や抗ヒスタミン薬の飲み薬を併用することもあります。

多形妊娠疹(PUPPP)とは

多形妊娠疹「pruritic urticarial papules and plaques of pregnancy(PUPPP)」では、お腹周りを中心に蕁麻疹(じんましん)のような紅い斑点が、強いかゆみをともない表れます。紅い斑点は徐々に増えていき、環状になったり地図のようにつながったりして大きくなってしまうこともあるため、見た目的にもあまり気分がいいものではありません。多形妊娠疹は、初めての妊娠のときで、おおむね妊娠後期にあらわれることが多いのですが、出産後すみやかに治まっていくともいわれています。

「妊娠中の病気」の記事一覧

記事カテゴリ

fem.

fem.ヘルスケアが

もっと手軽にアプリで登場!

今日できる。今すぐできる。

健康・キレイ情報を毎日おとどけ。

app-store
google-play