予防接種の基礎知識
2017年04月20日更新 2017年03月31日公開

水疱瘡を防ごう!予防接種のさまざまな効果とは

水疱瘡は感染力が強く、発症すると全身にかゆい水疱ができてしまいます。子供の病気と思われがちですが、大人が発症すると重症化する可能性が高いといわれています。水疱瘡の予防接種について、ドクター監修の記事でお届けします。

水疱瘡は全身にかゆい水疱ができ、感染力が非常に強い病気です。感染を防ぐには予防接種が欠かせません。水疱瘡の予防接種についてご紹介します。

水疱瘡とは

水疱瘡(みずぼうそう)とは、水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルスと呼ばれる非常に強い感染力を持つウイルスによって感染する発疹性の病気になります。空気中に飛んでいるウイルスから感染する空気感染、くしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスから感染する飛沫感染、皮膚や粘膜などに触ることで感染する接触感染によって感染します。感染してから発症するまでの潜伏期間はおよそ2週間になります。

通常、水疱瘡は発疹があらわれる前に、まず、熱が出ます。その後、皮膚の表面が赤くなる紅斑(こうはん)が虫さされのように、背中やおなか、腕や足など身体中に出てきます。紅斑は1日ほど経つと、かゆみをともなった水ぶくれである水疱(すいほう)や水疱が膿んで膿がたまってしまった膿疱(のうほう)へと変化します。この水疱や膿疱は、強いかゆみをともなうこともあり、4〜5日ほど増え続けます。背中やお腹だけでなく、顔や頭皮、口の中などにまで広がります。その後、2〜3日すると水疱や膿疱は乾燥してかさぶた状になります、このかさぶたはだいたい2週間程度で自然にとれますが、無理矢理剥がしたりすると長い間跡が残ることになります。

水疱瘡は、ただ全身に発疹がでて痒くなるだけの病気に思われがちですが、中には重症化してしまう場合もあり、近年の統計によると、日本では毎年100万人ほどが水疱瘡を発症しています。そのうち、4000人ほどが入院し、およそ20人が亡くなっていると考えられています。

水疱瘡は、主に子供が発症する病気です。発症のうち90%以上が9歳以下の子供が占めています。子供の場合、水疱瘡の重症化は、肺炎や発熱をともなった痙攣(けいれん)である熱性痙攣、気管支炎などの合併症になります。成人してからも水疱瘡にかかる場合がごくたまにありますが、成人の水疱瘡は、水疱瘡そのものが重症化する可能性が高いといわれています。

水疱瘡の感染は予防接種で防げる

日本では水疱瘡に副作用があまりなく、安全性が高いといわれている乾燥弱毒生水痘ワクチンが使われています。このワクチンは、1回の接種で、重症の水疱瘡を100%近く予防できます。2回接種することで、軽度の水疱瘡もふくめ、水疱瘡の発症を予防することができるといわれています。特にアトピー性皮膚炎などで、皮膚があまり丈夫でない場合は、水疱瘡に感染してしまうと重症になってしまうことがあるので、ワクチンの接種は忘れず行う方がよいでしょう。

水疱瘡の予防接種は、何歳で受けられるの?

水疱瘡の予防接種は平成26年10月1日より定期接種となりました。定期接種は、生後12~36か月の間、1歳の誕生日前日から3歳の誕生日前日までの子供が対象になります。接種は2回にわけて行います。通常、1回目の接種は生後12~15か月の間に行い、2回目の接種は、1回目の接種から3か月以上たってから行いますが、ほとんどの場合、1回目の接種後、6~12か月経過した頃に行います。また、水疱瘡をすでに発症したことがある場合は、水疱瘡の免疫を持っていると考えられるので、ワクチンを予防接種する必要はありません。

妊婦は予防接種を受けられない

妊娠20週未満の女性が水疱瘡に感染してしまうと、1〜2%の赤ちゃんに、小頭症(しょうとうしょう)や、四肢低形成(ししていけいせい)、白内障(はくないしょう)、低出生体重(ていしゅっしょうたいじゅう)などの先天性水痘症候群(せんていせいすいとうしょうこうぐん)があらわれることがありますが、日本での報告例はありません。また、分娩前後の妊婦が水疱瘡に感染してしまうと、30〜50%程度の新生児が水疱瘡を発症し、分娩5日前から分娩後2日までの間に、母親が水疱瘡を発症してしまうと、産まれたばかりの新生児は生後5〜10日ほどでやはり水疱瘡を発症し、重症化してしまいます。この場合、水疱瘡に脳炎や肺炎などを合併してしまうので、死亡率も30%と高くなります。特に決まっているわけではありませんが、成人してからの水疱瘡の予防接種は、受けたあと2〜3か月は避妊をするのが一般的となっています。

水疱瘡の予防接種の副反応とは?

ごくまれにあらわれる重い副反応では、急性血小板減少性紫斑病(きゅうせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)やアナフィラキシー様症状などがあります。ある程度の頻度であらわれることがある副反応には、ワクチンを接種した直後から翌日にあらわれる、蕁麻疹(じんましん)や発疹(はっしん)、発熱などがあります。全身にあらわれる症状としては、発熱や発疹があり、これらは一過性のもので、通常は数日以内になくなるといわれています。また、部分的に腫れ上がる腫脹(しゅちょう)や、硬くなる硬結(こうけつ)があらわれることもあります。

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