予防接種の基礎知識
2017年04月20日更新 2017年03月31日公開

風疹(ふうしん)の予防接種の効果と副作用について

子供が多くかかるといわれている風しんですが、最近では、大人でも風しんに感染する人が増えています。1度免疫ができてしまえば、2度とかからないといわれる風しんと、その予防接種について、ドクター監修の記事でお届けします。

一度、免疫ができれば二度とかかることがないといわれる風しんですが、風しんの予防接種の効果や副作用について詳しく見てみましょう。

風しんとは

風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。毎年、暖かくなり始める春先から初夏にかけてかかる人が多く、潜伏期間は2~3週間程度、平均して16~18日程度になります。風しんの主な症状としては、発熱や発疹、リンパ節の腫れがあります。そして、ウイルスに感染したからといって、全ての人に風しんの症状があらわれるわけではありません。15~30%程度に感染者は、風しんの明らかな症状がでないまま風しんの免疫ができてしまう不顕性感染(ふけんせいかんせん)となります。また、風しんは一度かかると、大半の人は二度と風しんにかかることがありません。

風しんは、もともと1歳から9歳頃(特に1~4歳あたりと、小学校低学年の子供)という、集団生活が多くなる子供に多くみられましたが、最近では成人した男性にも多くあらわれます。風しんは風疹しん患者の唾液のしぶきなどによる飛沫感染で、他の人へ感染していきます。発疹があらわれる2~3日程度前から、発疹があらわれてから5日ほど経った頃まで、この感染力はあるといわれています。しかし、風しんの感染力は水疱瘡(みずぼうそう)や麻疹(はしか)ほどには強くありません。

子供がかかる風しんの症状は比較的軽いことが多いのですが、ごくまれに2000~5000人程度に1人ぐらいの割合で、血小板減少性紫斑病(けっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)や脳炎などの合併症が発生するので、決して楽観視はできない病気です。そして、大人が風しんになると、子供に比べて発疹や発熱の症状があらわれる期間が長いうえ、ひどい関節痛に悩ませられることも多いといわれています。そのため、場合によっては、一週間以上仕事を休まなくてはならなくなります。

風しんのワクチンの特徴

風しんのワクチンは毒性を弱くした風しんの種ウイルス(弱毒株ウイルス)を培養(ばいよう)し増殖させて、それを凍結乾燥させたものです。この弱毒株ウイルスをワクチンとして接種した場合、通常の風しん感染のように風しんの症状があらわれることはなく、風しんウイルスへの免疫のみをつけることができます。風しんのワクチンには、「単独ワクチン」という風しんの免疫だけをつけるタイプと、「混合ワクチン(MRワクチン)」といわれる、風しんと麻疹の2つの免疫をつけるタイプの2種類があります。

風しんワクチンの効果

風しんのワクチンを接種したからといって、絶対風しんにかからないというわけではありません。しかし、風しんのワクチンを1回接種した場合、95~99%の割合で風しんの免疫ができると考えられています。そして、現在では、風しんのワクチンは2回の接種が定期接種として行われているため、さらに高い効果がでているといわれています。

風しんのウイルスの感染力はインフルエンザのウイルスに比べて2~4倍の強さといわれており、風しんにかからないようにするためには、予防接種を受けることがもっとも大切になります。風しんにかかったことがなくて、風しんの予防接種をうけたこともない人は、風しんの予防接種をうける必要があります。

また、気をつけて欲しいのが、勘違いをしている場合です。かつて、風しんにかかったことがあると思っている人でも、実は風しんではなく、麻疹にかかっていて風しんの免疫がない場合も少なくありません。通常、風しんの予防接種を受けるのは幼い子供の頃であることが多いため、なんとなくそう思うという程度の記憶に頼らず、自分の母子健康手帳などの予防接種の記録などで、風しんの予防接種をしているかどうかをきちんと確認した方がよいでしょう。

また、風しんにかかったことがあるかどうか、母子健康手帳を紛失などして風しんの予防接種を受けたことがあるかわからないなどの場合は、風しんの免疫ができているかどうかの抗体検査を受けて調べることもできます。そのうえで、風しんの予防接種をする必要かあるかを検討しましょう。

風しんワクチンの副反応

風しんのワクチンは、副反応が少なく、とても安全性の高いワクチンのひとつです。しかし、まれに深刻な副反応として、アナフィラキシー様症状や、ショック、全身性じんましんなど引き起こすといわれています。また、100万人に接種した場合、1人から3人適度ですが、急性血小板減少性紫斑病があらわれるとの報告もあります。

ほかにも、紅斑(こうはん)や発疹、掻痒(そうよう)、発熱、リンパ節の腫れ、関節痛などがあらわれることがあります。また、成人した女性に風しんのワクチンを接種した場合、子供に比べ副反応として関節痛の症状があらわれることが多いといわれています。

風しんの予防接種を受けるときの注意点

成人した女性が風しんの予防接種を受けるときは、接種する時期に気をつけなければなりません。風しんの予防接種は、必ず妊娠していない時期に行い、接種後2か月は避妊する必要があります。ですので、生理中や生理直後などに接種するのがより確実といえます。これは、予防接種から免疫ができるまでに時間がかかるため、その間、風しんウイルスの危険に女性の身体がさらされている状態で妊娠してしまうことを回避するために必要な措置となります。

今までに、風しんワクチンの予防接種によって、産まれてくる子供に先天性風しん症候群が発症したケースはありませんが、全く危険性がないともいえませんので、十分な注意が必要になります。

そして、成人した男性の場合は、女性と違い予防接種後の避妊期間は必要ありませんし、家族や周囲の人が予防接種をしたからといって、妊娠中の女性に影響がでることもありません。むしろ、妊娠中の女性が身近に居るにもかかわらず、男性が風しんにかかってしまうと、その風しんが妊娠中の女性に感染し、お腹の赤ちゃんが先天性風しん症候群になってしまう可能性があります。予防接種を受けたことがなくて、風しんにもかかったことがないという男性は、なるべく早く予防接種をすることをおすすめします。

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